翠滴る森の中で
朝6時気温12度快晴
今年は伊勢神宮20年に一度の式年遷宮初年度にあたり、御神体を納める「御樋代(みひしろ)」の御用材を伐り出す『御杣始祭(みそまはじめさい)』という神事が、昨日ここ赤沢で執り行われました。宮司様達が清めの湯浴みをされる早朝には小糠雨と共に深い霧に包まれていた赤沢の森も、神事が始まる9時過ぎには空の雲も晴れ木漏れ日の中で鳥や春蝉の鳴声を聞きながら、粛々と進む神事を参列者の外で見守る「一般ギャラリー」の一員として、仕事で山荘を離れられなかったオジサン達の名代として観に行って参りました。・・・というわけで自己紹介が後になってしまいましたが、お手伝い(と称してご迷惑おかけしにきた)Yです。
心得の無い私は、神道の神事とはこれほどまでに静かに進むものかと新鮮な驚きを得ましたが、鳴り物や唱和等一切無く、たまにそよ風が運んでくる檜の香りに包まれて、静謐なひと時を過ごしておりました。今回の神事での見所でやはり解り易いのは御用材の伐り倒す(この神事では「倒す」とは言わず「寝かす」というそうです)瞬間でしょうか。内宮
と外宮それぞれに使う2本の樹齢300年の檜を三方から斧のみで切り倒す古作法を採りますが、深い森の中に響く斧の音というのは普段の生活とは余りに掛け離れていて、思わず1300年の歴史に思いを馳せてしまいました。赤沢の森、堪らなくいい所です。いつまでもこの豊かな命が繋がっていきますように。ここにゆっくり滞在し、少し奥まで歩いて森と一緒に呼吸して帰ってくる・・・そんな贅沢を許してもらえる去来荘の存在に、また改めて感謝です。
しっかし・・・神事に絡めて書くと、かったい文章になるなー。またいつか登場させて頂きます!
From オジサンのお世話係Y
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